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160127 「従軍慰安婦」問題の再燃 1-2 

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第12章 反日政策と従軍慰安婦

「従軍慰安婦」問題の再燃
1-2

韓国の日本に対する賠償請求権は「財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定」(1965年締結)によって消滅している。
しかしながら韓国政府は、盧武鉉政権の2005年以降、「従軍慰安婦、サハリン残留韓国人、韓国人原爆被害者については対象外だった、したがって解決していない」とする立場を取り続けてきた。
盧武鉉政権の後を受けて2008年に発足した李明博政権は、「歴史認識・竹島・靖国神社」を「韓国国民の三大懸案」とすることでは従来の政権と何ら変わりはなかったが、賠償請求権問題を含めて当初から、ことさら強硬な対日姿勢を取ることのないまま、2年、3年と過ぎていた。
しかし政権4年目の後半に入った2011年8月末頃から突然、「(元)従軍慰安婦」の賠償請求権を日本に認めさせる政治姿勢を強く示すようになった。


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この対日強硬姿勢への転換は、8月30日に韓国憲法裁判所が「韓国政府が賠償請求権の交渉努力をしないことは違憲」とする判断を示したことにはじまっている。
以下が判決の主文である。


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「請求人らが日本国に対して有する日本軍慰安婦としての賠償請求権が、『大韓民国と日本国間の財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する協定』第2条第1項によって消滅したか否かに関する韓・日両国間の解釈上の紛争を、上の協定第3条が定めた手続きに従って解決しないでいる被請求人の不作為は、違憲であることを確認する」

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同協定第2条第1項では「財産、権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題が(サンフランシスコ講和条約に規定されたものを含めて)完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する」としている。
また第3条第1項では「協定の解釈及び実施に関する両締約国の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決する」とし、第2項では、それでも解決できなければ両国政府任命の日韓以外の国の委員が構成する仲裁委員会で協議するものとしている。


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韓国外交通商部はこの判決を受けた形で9月15日、「従軍慰安婦」の賠償請求権確認のための政府間協議を日本に申し入れている。
これに対して日本側は「請求権は消滅している」との立場からこれを拒否した。


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その4日後の9月19日、「従軍慰安婦」の支援団体「韓国挺身隊問題対策協議会」から出されていた「ソウル在韓日本大使館前の路上に記念碑を建立したい」との申請に対して、管轄のソウル市鐘路区が、すでに8月22日に審査を終えて設置を許可していたことが明らかにされた。

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鐘路区が許可したという形をとってはいるが、この審査過程では韓国の保健福祉相が建立を推奨する文書を区側に提出していた。
また鐘路区は設置許可を与えた後に、「許可は権限外のことだった」として、政府・外交通商部に「外交的見地からの判断」を求めている。
許可に至るこうした流れからみて、政府が日本との外交問題に発展することを承知の上で事実上の設置決定をしたのは明らかである。


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呉善花著 「韓国併合への道 完全版」から抜萃



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160123 韓国人自身の「過去清算」への弾圧 4-4 

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第12章 反日政策と従軍慰安婦

韓国人自身の「過去清算」への弾圧
4-4

韓氏糾弾の急先鋒に立ったのは、民族主義系市民団体とネチズン(インターネット・シチズン)である。
インターネット上では、「日本極右派の妄言が韓国の教授の口から出てくるとは信じられない」と、韓氏に対するすさまじい一斉攻撃が展開された。
韓氏が所属する自由市民連帯(国家保安法廃止反対運動などを展開している保守系団体)には韓氏の共同代表職剥奪を求める声が、高麗大学には韓氏の名誉教授職剥奪を求める声が殺到した。


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自由市民連帯は韓氏への辞職勧告に動き、韓氏は4日に自由市民連帯の共同代表を辞任した。
同青年部は韓氏の会員資格剥奪を求めた記者会見で、「いくら自由民主国家といえども、国と民族を抑圧した日本の植民地支配を美化する自由まで保障することはできない」(『朝鮮日報』3月6日)と主張している。
高麗大学も韓氏の名誉職辞任勧告に動いた結果、韓氏は辞表を提出し3月16日に高麗大学はこれを受理している。
終身職である名誉教授が辞任するなど前代未聞のことであった。
こうして韓氏は名誉も地位もすべて奪われ、社会的な抹殺を受けたのである。


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このように、正しい意味での自己内省が、そして「韓国人自身の過去の清算」への動きが、わずかながら出はじめたのだったが、いずれについても徹底的な言論封殺が展開され、いずれの発言者も社会的な抹殺を受けることになってしまった。
右の3つの事件が与えた社会的影響はすこぶる大きかった。
誰もが言論弾圧を恐れざるを得なかった。
以後、日本統治の評価にかかわる事件は起きることなく現在に至っている。


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呉善花著 「韓国併合への道 完全版」から抜萃



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160119 韓国人自身の「過去清算」への弾圧 3-4 

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第12章 反日政策と従軍慰安婦

韓国人自身の「過去清算」への弾圧
3-4

それに対して「慰安婦ハルモニたちは李教授に『お前(タンシン)』という激しい用語を使いながら『国がなくて強制で連れて行かれた恨みを知っているのか、すぐ辞職しろ』と約40分の間叱り、謝罪を受け入れなかった」(『朝鮮日報』2004年9月6日)。
一人の元従軍慰安婦は「李教授に、水コップを投げた。『お前がイルボンノム・アッチレビ(日本野郎の悪仲間)でなければ、そんな言葉をいうことができない、お前の(来歴の)根本が疑わしいから、戸籍謄本を取って来い』と怒声を発した」(同前)。
また別の元従軍慰安婦は「お前がどのようにして我らの恨みをわかるのか。絶対に許せないし、未来の集約である我が学生が、お前の授業を受けるから心配だ。早速辞退しろ」(同前)と声を荒げた。


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また2005年には、韓昇助ハンスンジョ高麗大学名誉教授による、「共産主義・左派思想に根差す親日派断罪の愚−−−日韓併合を再評価せよ」と題する論文を掲載した日本の月刊誌『正論』4月号が3月1日に発売され、韓国で韓昇助氏の糾弾騒動が持ち上がった。

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これを4日に報道した『朝鮮日報』は、6日の社説で韓氏を厳しく非難した。
同紙は「韓昇助(75)高麗大学名誉教授が日本の右翼月刊誌に『韓国に対する日本の植民地支配は祝福』と主張する論文を掲載し」、その「祝福」の根拠に韓氏が「韓国が国権を失いかけた当時の状況で、ロシアに併合されなかった点」を挙げたとして、次のように激しく非難している。


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「これは歴史認識も間違っている上、多くのことを学び、長い間、教鞭をとってきた人としての思慮深い行動とも言えない」
「日本の右翼が植民支配を正当化するためにこれまで継続して主張してきた詭弁だ。このような話をこの地で耳にするなど、この上なく荒唐無稽だ」
「民族を分け、凄惨な民族同士の戦いである韓国戦争や60年にわたる分断の種をまいたのも、日帝の韓国強占だ。問題の発言をした張本人も、このような簡単な歴史的事実を分からないはずはないだろう」


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韓氏は同論文のなかで、日本の統治は韓国の経済や社会の近代化、民族文化のいっそうの成長、語学・文学など韓国学研究の基礎の確立などに大きな寄与を果たしてと述べている。
また従軍慰安婦問題について、「戦争中に軍人が女性を性的慰安物として利用したのは日本だけのことではなく、日本では一時的で例外的な現象だった」「大きな被害でなかったにもかかわらず、屈辱を受けたという老婆を前面に出して何度も補償金を要求する、これが高尚な民族の行動といえるのか」という趣旨のことを述べている。


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呉善花著 「韓国併合への道 完全版」から抜萃



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160112 韓国人自身の「過去清算」への弾圧 2-4 

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第12章 反日政策と従軍慰安婦

韓国人自身の「過去清算」への弾圧
 2-4

韓国では故人の名誉は遺族の名誉なのである。
だからこそ、故人の親日は子孫にまで責任が及ぶのである。

日本統治時代の歴史の見直しは、学者研究者のなかでは先にも述べた李滎薫氏(1951年生まれ)が、思い切った観点を提出して、その当時大きな問題とされた。
李氏は韓国の新聞によるインタビューのなかで、「日帝の一方的な収奪のもとで、植民地朝鮮の民衆は、困窮に苦しんできた」という理解には大きな誤りがあり、「日本統治下の朝鮮半島ではむしろ、経済的に大きな発展が成し遂げられ、当時移植された近代的資本主義の登場が、1960年代以後、飛躍的な経済成長をした要因だ」といった趣旨の発言をしたのである(前掲、2004年4月22日付『韓国日報』のインタビュー)。


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この発言には、多くの韓国知識人から強い抗議と非難が浴びせられたが、学問的立場からの発言に限られたものだったため、政治的・社会的な責任を問うような問題にまではならなかった。
しかしそれだけではおさまらなかった。
李氏はこの発言の数カ月後、やはり「過去史真相究明」ブームでテレビ番組に引っ張り出されて、従軍慰安婦問題にふれて自らの意見を述べさせられたのである。
これが決定的な親日反民族行為だとして大問題となってしまった。


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それは、2004年9月2日夜の「過去史真相究明」をテーマとするテレビ番組「MBC百分討論」でのことである。
問題とされた李氏の発言は、当時の韓国の新聞によると大略次のようなものだった。


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「韓国戦争(筆者注/朝鮮戦争)当時、韓国人による慰安所や米軍部隊近くのテキサス村(筆者注/米軍相手の売春をする慰安所)に対する韓国人の反省と省察がない」
「朝鮮総督府が強制的に慰安婦を動員したと、どの学者が主張しているのか(いないではないか)」
「日本は挺身隊を管理した責任があるが、韓国民間人(筆者注/韓国の女衒など)の問題も取り上げるべきだ」


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これらの発言をもって、李氏のもとには「韓国トップの大学教授が、慰安婦は商業的な売春婦だったといった」と囂々たる抗議の声が殺到し、韓国挺身隊問題対策協議会が李氏の教授職辞任を要求するなどの大騒ぎとなった。

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李氏の発言の趣旨は「過去史に対する民間人レベルの反省」にあった。
しかし抗議の嵐は一層激しくなるばかりだった。
そのため李氏は、元従軍慰安婦たちのために設けられた「分かち合う家」を訪問し、発言の趣旨を説明して「意図とは別の受け取り方をされたが、発言によってご迷惑をおかけしたことには責任を感じます」と土下座して元従軍慰安婦たちに謝罪した。


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呉善花著 「韓国併合への道 完全版」から抜萃



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160103 韓国人自身の「過去清算」への弾圧 1-4 

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第12章 反日政策と従軍慰安婦

韓国人自身の「過去清算」への弾圧
 1-4

通貨危機以後に「韓国人自身の過去の清算」という言葉が登場するようになったものの、いっこうに進むことはなく、「国内親日派一掃のための過去清算」だけが強力に推進された。
それでも、民間の研究者の一部からは、本格的にこの問題と取り組もうとする動きがいくらかは出てきたのである。
それは主に日本統治時代の歴史の見直しの分野でのことだったが、韓国政府と韓国社会はこれらの動きを次々に弾圧・封殺していった。


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たとえば、日本でも翻訳出版されたが、韓国で2002年春に出された金完燮キムワンソプ著の『親日派のための弁解』(日本版『親日派のための弁明』荒木和博・荒木信子訳/草思社)なども、そうした背景から出てきた仕事の一つとといってよい。
しかしこの本は2002年5月に韓国で、「日本の植民地統治政策を基本的に評価した本」として「青少年有害図書」の指定を受けている。
なぜ青少年に有害な図書なのか、その理由ははっきりしている。
その本の内容が、戦後韓国の正統的な「歴史認識」に根本的に反するものだったからである。


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金氏はさらに、この本で李朝皇后の閔妃を批判したことで遺族から名誉毀損の訴訟を起こされ、有罪となり罰金刑を科されている。
また金氏は、当時の「過去史真相究明」ブームに引っかけられての発言により、再び別の名誉毀損容疑で起訴され有罪となっている。
次はそのことを報じた新聞の記事である。


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親日作家を在宅起訴 名誉毀損容疑
ソウル高等検察庁の鄭現太チョンヒョンテ検事は27日、虚偽の事実を流布し独立運動家の故・金九キムグ先生の名誉を毀損した容疑で『親日派のための弁解』の著者で親日作家であるキム・ワンソプ(41歳)容疑者を在宅起訴したと明らかにした。


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キム容疑者は昨年11月に開かれた過去史真相究明のための国会公聴会で、『金九先生は明成皇后(閔妃)の敵を討つため無実の日本人を殺害した後、中国に逃避した朝鮮王朝の忠犬』と批判した印刷物を傍聴者に配布した容疑で、金九先生の遺族によって告訴された。
鄭検事は起訴状で、『金九先生が1896年黄海フアンヘ道・チハポで殺害した日本陸軍の士田壌亮[正しくは土田壌亮]中尉は当時朝鮮人に偽装した日本軍人だ。


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また金九先生は士田[土田]中尉を処断した後、官憲に逮捕されて死刑宣告を受け、1919年独立運動のため中国に亡命したが、直ちに逃走したかのように虚偽の事実を書いた』とし、キム容疑者を法廷に立たせた。

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キム容疑者は1999年以降、日本帝国の侵略を美化し独立運動をけなす内容の親日著作物を発行した容疑などで数回処罰を受けている。
昨年2月には明成皇后暗殺事件を美化し、明成皇后の名誉を毀損したとして700万ウォンの罰金刑を言い渡された」(『朝鮮日報』2004年7月27日)


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呉善花著 「韓国併合への道 完全版」から抜萃






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160101 親日派一掃のための「過去清算」3-3 

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第12章 反日政策と従軍慰安婦

親日派一掃のための「過去清算」
3-3

盧武鉉政権はこの特別法に加えて、同法で反民族行為者と判定された者の財産およびその子孫が受け継いだ財産を、強制的に国家が没収できる「親日反民族行為者財産の国家帰属に関する特別法」を2005年12月に制定した。

この法律の「第1条、目的」は次のように規定している。

「日本帝国主義の植民統治に協力し、わが民族を弾圧した反民族行為者が、その当時、親日反民族行為により蓄財した財産を国家の所有とすることで、善意の第三者を保護し、取引の安全を図ることにより正義を具現し、民族旌旗を打ち立て日本帝国主義に抵抗した3・1運動の憲法理念を具現することを目的とする」


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この法律は次の経緯で実施された。

・親日反民族行為者財産の国家帰属に関する特別法
2005年12月29日 同法公布。
2006年7月13日 親日反民族行為者財産調査委員会が発足。
2007年5月2日 第一次親日反民族行為者財産国家帰属決定。
    8月13日 第二次親日反民族行為者財産国家帰属決定。
   11月22日 第三次親日反民族行為者財産国家帰属決定。
2008年2月28日 第四次親日反民族行為者財産国家帰属決定。
2010年7月12日 調査活動を終了。


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さらに付け加えておくべきことがある。

2005年3月20日 当時の野党ハンナラ党の元喜龍ウオンヒリョンが、「日帝強占化親日反民族行為真相糾明に関する特別法」の中の親日犯罪または親日反民族行為に規定している行為を、擁護したり賞賛したりした者を処罰できる「日帝侵略行為歪曲および擁護防止法」を新設したいと述べたことである。

これは簡単にいえば、日本統治にプラスの評価をした者を、言論の自由の枠を超えたものとして処罰できる法律である。
彼はこの法律はフランスのいわゆる「反ナチス法」と同水準のものだと述べている。

日本の朝鮮統治とナチスの犯したユダヤ人虐殺などの犯罪を、まったく同一視していることがわかる。


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呉善花著 「韓国併合への道 完全版」から抜萃





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