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140923 愛国攘夷の高まりも”天安門以後” 2 

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問題は、このような集団的精神異常がいつ、どのようにして生まれてきたかにあるが、よく考えてみれば、それは前章で取り上げた人為的に作られた「反日感情」と、まさに表裏一体のようなものではないかと思う。

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中国において、ウルトラ・ナショナリズムが、未曾有の勢いで台頭してきたのは、やはり江沢民政権時代の90年代である。
そして1989年の「天安門事件」こそ、その歴史的転換点である。


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前章においても詳しく記述したように、80年代を通して多くの知識人、私自身もその一員であった学生たちは、毛沢東時代の暗黒政治に対する反省から、共産党政権による一党独裁の政治体制こそ、中国におけるすべての問題の根源だ、と考えるに至った。

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そして、「改革開放」路線が実施される中、西側諸国の資本主義世界に対する「開放」を通じて、私たちは社会主義体制自体がすでに問題だらけのボロ家となっていること、民主主義が多くの面において、明らかに優れていることを知るようになった。


石 平 著 私はなぜ「中国」をすてたのか から抜粋



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140921 愛国攘夷の高まりも”天安門以後” 1 

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中国におけるこのような集団的熱病の蔓延を外から眺めていると、私自身もやはり、「愛国主義」とは一体どういうものなのかを、改めて考えなければならなかった。
本来なら、祖先代々から受け継いだ土地や伝統に対する、自然発生的な帰属感や愛着心などを基盤にした愛国精神、あるいは愛国心というものは、それ自体はむしろ大いに称賛すべき人間精神の一つであり、どこの国でも必要不可欠なものである。


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そういう意味では、中国という国に中国の愛国主義があるのも、中国国民が自らの国に対して愛国という意識や心情を持つのも、別に問題視すべきことでもなんでもない。
逆に
日本の場合、戦後の間違った教育が長年にわたって行われてきた結果、現代に生きる多くの日本人が、自らの民族の伝統と文化に対する自信と愛着を喪失し、「愛国心」という言葉に違和感さえ覚えるようになったのは,むしろ日本にとって最大の不幸であろう。
したがって、ここで問題視しているのは、けっしてこのような自然発生的な愛国心あるいは愛国精神というものではない。
自分の生まれ育った土地や自民族の伝統文化に対する愛着心や誇りならば、不肖の私だって、ちゃんと持っている。


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しかし、現代中国に蔓延している「愛国攘夷」という名の集団的熱病には、違和感を覚えざるを得ない。
前述の実例からもその一端を窺えるような、現在の中国におけるウルトラ・ナショナリズム的意識と感情の驚くべき異常さに、どうしても我慢できないのだ。
それは明らかに、愛国心というものの本来の意味から大きく逸脱した、一種の集団的精神異常であり、健全なる愛国主義からは程遠い、一種の社会的病気だからだ。

斜体は管理者>



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石 平 著 私はなぜ「中国」をすてたのか から抜粋





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140916 「反日を破って我あり」 

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天安門事件以来の長い間、私はすでに「天下国家」というものに対する情熱を失い、ニヒリストとして、この国のことを遠くから眺める立場に自らをおいた。
しかしここまでくると、自分にはもはや立ち上がる以外に道はないと思った。


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かつて、この国のことを自分の生命のように大事に思っていた1人の中国青年として、かつての民主化運動において新生中国の誕生を夢見た1人の「80年代の大学生」として、そして日本という国に十数年もお世話になり、日本を第二の故郷として愛してやまない1人の元留学生として、また幾度の精神的受難を乗り越えることによって冷徹な批判力を身につけた1人の自由知識人として、私は、この「反日」という名のマジックを打ち破るために立ち上がろうと決心した。

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私は別に、自分の祖国である中国に敵対しようとは思わない。
共産党を潰そうとか転覆しようとかも考えていない。
ただし、今のようなウソ偽りの反日だけは許せない。
自分の良識と知性が愚弄されることだけは許せない。
中国の若者たちがもう一度洗脳されてしまうことだけは許せない。
民主主義中国建設への未来の夢が共産党の党利党略のために永遠に葬られることだけは許せない。ただそれだけのことである。


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だから、真正面から「反日」に立ち向かわなければならない。
この世紀の大ペテンを打ち破らなければならない。
「反日」を破って真実あり、「反日」を破って我あり、「反日」を破って国の未来あり、と私は思ったのである。




石 平 著 私はなぜ「中国」をすてたのか から抜粋


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140915 反日意識の高まりは”天安門以後” 2 

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長年日本で生活している私には、それがどうしても我慢できなかった。
この作り上げられた架空の観念は、自分の目で見た日本の真実とは、あまりにもかけ離れていたからである。


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明らかに「白」であるものを、平気な顔で「黒」と言い切る光景を目の前にすると、どうしても、それを放っておけなくなるのは私の性分である。
そして、少年時代から共産党のウソに騙されてきたという、苦しい人生の体験をもつ1人として、私は彼らのウソ、デタラメを、もはや看過できないと思った。
人を馬鹿にするのにもほどがある。
子供時代の私たちを洗脳した時と同じ手を使って、もう一度人を騙そうとしているのか。
私たちの世代だけでなく、私の甥の世代までもこのような洗脳教育の犠牲者にする気なのか。
そうはいかない、と思った。


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そして何よりも許せないのは、中国共産党政権はまさに、この反日教育という名の汚いマジックを用いることで、私たちの世代の起こした民主化運動への記憶を抹殺して、私たちの仲間に対する彼らの殺人的犯罪を覆い隠したことである。
彼らは、「反日」という虚偽のイデオロギーを援用することによって、私たちの世代が目指した民主化の理念を、この中国の大地から完全に葬り去ろうとしているのだ。


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私から見れば、それこそ殺人以上の犯罪であり、ウソつき以上の卑劣であり、この国のために命を捧げた仲間たちに対する、もう一度の侮辱であり、私たちの青春と知性に対する、もう一度の愚弄なのである。

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このままいけば、中国という国と国民の未来に対する希望が完全に奪われ、民主主義国家の建設というこの民族にとっての最善の道が、永遠に塞がれたままであろう。
だから、決して許せないのである。




石 平 著 私はなぜ「中国」をすてたのか から抜粋


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140910 反日意識の高まりは”天安門以後” 1 

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このような視点から振り返ってみれば、90年代になってから、中国国内の反日感情が急に高まってきたことの理由もよく分かる。
中国において、80年代と90年代との分岐点となった出来事は、すなわち1989年の天安門事件である。
私たちの民主化運動がもたらした衝撃によって、そして丸腰の学生たちを自らの首都において虐殺したというあからさまな犯罪によって、中国共産党政権の正当性が完全に揺らいだ。
共産党政府は、若者や多くの国民から「殺人政府」だと非難され恨まれて、共産党自身が「人民の敵」となるところだった。


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おそらくそれで、中国共産党は自らを窮地から救い出すための「秘策」を講じたのであろう。
「反日」という名の必殺の剣である。
50〜60年前の日本軍による「虐殺」を喧伝することによって、彼ら自身の犯した殺人への記憶を抹消しようとした。
日本という国を憎むべき「悪魔」に仕立てることによって、共産党に対する国民と若者たちの怨念と恨みを、「外敵」に向かわせようとしたのだ。
そして、この「外敵」がもう一度「侵略」してくのだろうという、ウソ偽りの危機感を煽り立てることによって、「共産党の指導体制」に新たな正当化の根拠を与えようとしたのである。


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このような汚いマジックを使うことによって、共産党は見事に目的を達成した。
私の甥のような共産党擁護の反日青年が輩出していること、天安門事件以後に共産党の一党独裁体制が微動だにしなかったこと、そして現在でも安泰であり続けること、まさにそれがこの策謀の揺るぎない証拠であろう。


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しかしそれは、私という人間にとって、決して許せることではない。
彼らは、ありとあらゆるウソと捏造を並べて、誹謗中傷の限りを尽くし、どこにも存在していない「日本悪魔の軍国主義」という架空の観念を作り出して、国民と若者たちを騙した。




石 平 著 私はなぜ「中国」をすてたのか から抜粋


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140908 仕掛けられた世紀のペテン 

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しかし、考えてみよう。
これこそ、中国共産党がもっとも望んでいる結果ではないのだろうか。
甥のような反日的共産党擁護者が現れてきたのを一番喜んでいるのは、まさに中国共産党政権ではないのだろうか。
彼のような考え方と、精神構造を持つ若者が大量に出現すれば、中国共産党の統治基盤が固められる。
共産党の一党独裁体制はそれで安泰となるではないか。
だとすれば、共産党の行ってきた全国規模の反日的宣伝と教育の最大の目的は、まさに私の甥のような考え方と精神構造を持つ人間を「量産」し、彼のような共産党の若き擁護者を継続的に生み出すことになるのではないだろうか、とその時、私は閃いた。


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すべてが分かった。
ここ数年のナゾが解けた。
共産党の手の内が、火を見るように明らかになった。
この荒唐無稽な反日宣伝運動を背後から操っているあの汚い手、あの陰湿極まりない下心が、はっきりと見えてきたのである。


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まさに、自らの統治基盤を固めるために,自らの一党独裁的政治体制を維持していくために、共産党政権は総力を動員して、あの手この手で日本を「悪魔の侵略民族」に仕立ててきたのだ。

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若者たちの敵愾心を、共産党自身にではなく、まさに日本という「外敵」に向かわせていくために、日本に対する憎しみの感情を計画的かつ継続的に煽り立ててきたのだ。
その恐ろしいほどの教育・煽動運動の長期的遂行によって、中国の国民、若者たちを洗脳して共産党の盲従的擁護者に変えていくのだ。


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「反日」とは結局、中国共産党の党利党略から仕掛けられた世紀のペテンである、ということなのだ。



石 平 著 私はなぜ「中国」をすてたのか から抜粋


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140903 マウスを発注  

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ノートパソコンのタッチパッドが使いづらいのでマウスを買うことにした。
ノートパソコンにはBluetooth4が備わっているので、それを使おうとしたのだがこの新しい機構はまだ一般的にはなっていないようで、安定した性能が出ていないようだ。
ノートパソコンは、ウオークマンの楽曲管理を主な仕事になるので、必要な時に本棚から取り出して使うということになる。
従って、その度にマウスを付けたり外したりするのは面倒なので無線仕様としたいのだがBluetooothが使えないとなれば、一般的な無線仕様のマウスでUSBポートに受信機を付けっぱなしにすることになる。
気を付けて持ち運べばぶつけて壊すことはないだろう。
ーということで、LogicoolのM325tを選んだ。
ボタン数は五つで、右クリック、左クリック、スクロールホイール、右スクロール、左スクロールである。
iMacで使っているMagic Mouseとほぼ同じことができる。


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140905 日本を憎むことが、「共産党擁護」へ走らせる 2 

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日本人の犯した「虐殺」に対する彼の認識、現在の日本に対する彼の心からの憎悪感、そして、再び侵略してくる日本と戦わなければならないという彼の信念、日本というものに対して持つところの、それらの観念と感情は、彼という若者の精神構造を支える原点となっているようだ。

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もちろん、それらの観念と感情は完全に間違っているし、的をはずれている。
彼がそれほど嫌悪していて、いつか必ず中国に侵略してくると考えているような「日本」は、どこにも存在していない。
それは間違いなく、中国共産党主導の反日宣伝によって作り上げられた虚像であり、妄想なのだ。


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しかし、私の甥、この純粋な好青年、この情熱の溢れる大学1年生は、まさに共産党の反日宣伝と教育に洗脳されることによって、どこにも存在しない虚像、妄想に囚われていて、煽り立てられた憎しみの感情の虜となっているのである。

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そしてその結果、日本という「外敵」を憎むあまり、日本の「侵略」から祖国を守ろうとするがゆえに、彼はあの「天安門事件」の虐殺も「正しい」と思っているのだ。
彼は、共産党の犯した罪と、一党独裁的政治体制に何の疑問も感じない。
彼は、共産党の擁護者となり、彼は共産党の一員になろうとしている。
「共産党の一党独裁体制こそ万悪の根源」と考えていた私たちの世代の目指した道とは正反対の方向へと、彼は向かっていたのである。




石 平 著 私はなぜ「中国」をすてたのか から抜粋


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