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160204 政権危機と対日強硬姿勢の関係 

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第12章 反日政策と従軍慰安婦

政権危機と対日強硬姿勢の関係


盧泰愚政権を経て始まった金泳三以後の韓国文民政権は、初期には「未来志向」を掲げて比較的穏やかな対日姿勢を見せながらも、2年目前後から一転して強固な反日姿勢・反日政策に転じていく、といったことを繰り返してきた。
こうした対日強硬姿勢への転換は必ず、国内政策がうまくいかずに政権批判が高まり、政権危機が訪れたときに起きているが、李明博政権もまたその例外ではなかった。


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2011年の春先から李明博政権は、日本でも「任期4年目を迎えて、物価高と口蹄疫、南北問題など相次ぐ難局で政権危機に置かれている」(2011年3月3日朝日新聞)と報道されたように、深刻な政権危機に突入していた。

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『東亜日報』がコリア・リサーチに依頼した3月時点の世論調査では、翌年の総選挙(4月)と大統領選挙(12月)では、48パーセントが「これまで支持してきた候補にではなく他の候補に投票する」と答えている(2011年3月31日東亜日報)。
政権与党ハンナラ党は、すでに前年6月2日の統一地方選挙で最大野党民主党に大敗していたが、この年の4月27日に行われた国会議員らの補欠選挙でも惨敗を喫していた。
政権支持率は5月、6月には20パーセント台にまで下落した。


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こうした政権崩壊の危機に直面し、李明博政権もまた先に示したように、2011年8月末頃から一転して対日強硬姿勢を示すようになっていったのである。
この転換以降、政権支持率は次第に回復へと向かっていった。
事実、2012年総選挙前の政党支持率を見ると、2月27日〜3月2日の世論調査では、与党セヌリ党(旧ハンナラ党)、最大野党民主統合党(旧民主党)の支持率はともに36.3パーセントとまったくの拮抗状態にあった(リアルメーター実施の世論調査)。
以後、3月末頃からセヌリ党支持がわずかながら民主統合党支持を上回るという流れで選挙へ突入している。


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こうして2012年4月11日、韓国総選挙が行われた。
セヌリ党は劣勢の予想をはね返し、辛くも単独過半数を維持して勝利を飾った(300議席中152議席/民主統合党は127議席)。
勝利を決定づけたのは、北朝鮮が選挙のひと月ほど前の3月16日、金日成生誕百周年にあたる4月15日前後に、事実上の弾道ミサイルである「人工衛星」を打ち上げると発表したためだったかもしれない。
これによって、民主統合党よりも北朝鮮に対して強い姿勢を示してきたセヌリ党への期待が高まったことは確かだろう。


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それでも、賠償請求権をめぐっての対日強硬姿勢への転換がなければ、政権支持率は低迷したままで推移し、単独過半数を得るほどの勝利はなかったはずである。
これで与党セヌリ党は、12月の大統領選挙勝利へ向けて大きな一歩を踏み出すことができたのである。


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呉善花著 「韓国併合への道 完全版」から抜萃



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160201 「従軍慰安婦」問題の再燃 2-2 

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第12章 反日政策と従軍慰安婦

「従軍慰安婦」問題の再燃
2-2

それまで沈静化していた賠償請求権問題だったが、この時期にあたって政府が政治力を行使し、急遽記念碑の設置を実現させたものとみられる。
同年12月に設置された記念碑は、「従軍慰安婦」を象徴する少女の像の隣に空席の椅子が並ぶデザインで、「平和の碑」と名付けられた。


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9月20日、韓国外交通商部報道官は、ニューヨークで翌21日に開かれる野田佳彦首相と李明博大統領の日韓首脳会談で、「従軍慰安婦」の賠償請求権をめぐる問題に言及する予定だと述べた。
9月21日、日韓首脳会談で「従軍慰安婦」問題への言及はなかった。
しかし韓国政府はその一方で、10月の国連総会第三委員会(人権)で、「従軍慰安婦」の賠償請求権を認めるよう働きかけることを決定していた。


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10月11日、国連総会第三委員会で韓国政府代表は、「従軍慰安婦」問題に言及し、「戦時の性暴力の被害者」について、国連と全加盟国に救済と償いの努力をするよう求めた。
これに対して日本側は「第二次大戦に関する賠償、財産、請求権の問題はサンフランシスコ講和条約と日韓の二国間条約で法的に解決されている」と主張したが、韓国側は「日本政府に法的責任はまだ残っている」と反論した。
こうして、「従軍慰安婦」問題をめぐる韓国世論が再燃し、毎週水曜日の在韓日本大使館前で抗議活動などが活発化していった。


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12月17日には、日韓首脳会談のために日本を訪れた李明博大統領が、大阪での在日本大韓民国民団の会合に出席した際に、日本側に「従軍慰安婦」問題の早期解決を求める考えを示している。
2012年に入ると、2月17日に韓国政府は駐日大使を通して、日本政府が「従軍慰安婦」の賠償請求権問題について日韓協議に応じないならば、韓国政府は仲裁委員会の設置を日本に求めると、さらに強硬な姿勢を示した。
また3月1日の「3・1独立運動」記念式典で李明博大統領は演説のなかで、日本政府に対して「従軍慰安婦」の賠償請求権問題の早期解決に向けた努力を強く促している。


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呉善花著 「韓国併合への道 完全版」から抜萃






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160127 「従軍慰安婦」問題の再燃 1-2 

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第12章 反日政策と従軍慰安婦

「従軍慰安婦」問題の再燃
1-2

韓国の日本に対する賠償請求権は「財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定」(1965年締結)によって消滅している。
しかしながら韓国政府は、盧武鉉政権の2005年以降、「従軍慰安婦、サハリン残留韓国人、韓国人原爆被害者については対象外だった、したがって解決していない」とする立場を取り続けてきた。
盧武鉉政権の後を受けて2008年に発足した李明博政権は、「歴史認識・竹島・靖国神社」を「韓国国民の三大懸案」とすることでは従来の政権と何ら変わりはなかったが、賠償請求権問題を含めて当初から、ことさら強硬な対日姿勢を取ることのないまま、2年、3年と過ぎていた。
しかし政権4年目の後半に入った2011年8月末頃から突然、「(元)従軍慰安婦」の賠償請求権を日本に認めさせる政治姿勢を強く示すようになった。


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この対日強硬姿勢への転換は、8月30日に韓国憲法裁判所が「韓国政府が賠償請求権の交渉努力をしないことは違憲」とする判断を示したことにはじまっている。
以下が判決の主文である。


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「請求人らが日本国に対して有する日本軍慰安婦としての賠償請求権が、『大韓民国と日本国間の財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する協定』第2条第1項によって消滅したか否かに関する韓・日両国間の解釈上の紛争を、上の協定第3条が定めた手続きに従って解決しないでいる被請求人の不作為は、違憲であることを確認する」

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同協定第2条第1項では「財産、権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題が(サンフランシスコ講和条約に規定されたものを含めて)完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する」としている。
また第3条第1項では「協定の解釈及び実施に関する両締約国の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決する」とし、第2項では、それでも解決できなければ両国政府任命の日韓以外の国の委員が構成する仲裁委員会で協議するものとしている。


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韓国外交通商部はこの判決を受けた形で9月15日、「従軍慰安婦」の賠償請求権確認のための政府間協議を日本に申し入れている。
これに対して日本側は「請求権は消滅している」との立場からこれを拒否した。


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その4日後の9月19日、「従軍慰安婦」の支援団体「韓国挺身隊問題対策協議会」から出されていた「ソウル在韓日本大使館前の路上に記念碑を建立したい」との申請に対して、管轄のソウル市鐘路区が、すでに8月22日に審査を終えて設置を許可していたことが明らかにされた。

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鐘路区が許可したという形をとってはいるが、この審査過程では韓国の保健福祉相が建立を推奨する文書を区側に提出していた。
また鐘路区は設置許可を与えた後に、「許可は権限外のことだった」として、政府・外交通商部に「外交的見地からの判断」を求めている。
許可に至るこうした流れからみて、政府が日本との外交問題に発展することを承知の上で事実上の設置決定をしたのは明らかである。


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160123 韓国人自身の「過去清算」への弾圧 4-4 

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第12章 反日政策と従軍慰安婦

韓国人自身の「過去清算」への弾圧
4-4

韓氏糾弾の急先鋒に立ったのは、民族主義系市民団体とネチズン(インターネット・シチズン)である。
インターネット上では、「日本極右派の妄言が韓国の教授の口から出てくるとは信じられない」と、韓氏に対するすさまじい一斉攻撃が展開された。
韓氏が所属する自由市民連帯(国家保安法廃止反対運動などを展開している保守系団体)には韓氏の共同代表職剥奪を求める声が、高麗大学には韓氏の名誉教授職剥奪を求める声が殺到した。


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自由市民連帯は韓氏への辞職勧告に動き、韓氏は4日に自由市民連帯の共同代表を辞任した。
同青年部は韓氏の会員資格剥奪を求めた記者会見で、「いくら自由民主国家といえども、国と民族を抑圧した日本の植民地支配を美化する自由まで保障することはできない」(『朝鮮日報』3月6日)と主張している。
高麗大学も韓氏の名誉職辞任勧告に動いた結果、韓氏は辞表を提出し3月16日に高麗大学はこれを受理している。
終身職である名誉教授が辞任するなど前代未聞のことであった。
こうして韓氏は名誉も地位もすべて奪われ、社会的な抹殺を受けたのである。


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このように、正しい意味での自己内省が、そして「韓国人自身の過去の清算」への動きが、わずかながら出はじめたのだったが、いずれについても徹底的な言論封殺が展開され、いずれの発言者も社会的な抹殺を受けることになってしまった。
右の3つの事件が与えた社会的影響はすこぶる大きかった。
誰もが言論弾圧を恐れざるを得なかった。
以後、日本統治の評価にかかわる事件は起きることなく現在に至っている。


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160119 韓国人自身の「過去清算」への弾圧 3-4 

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第12章 反日政策と従軍慰安婦

韓国人自身の「過去清算」への弾圧
3-4

それに対して「慰安婦ハルモニたちは李教授に『お前(タンシン)』という激しい用語を使いながら『国がなくて強制で連れて行かれた恨みを知っているのか、すぐ辞職しろ』と約40分の間叱り、謝罪を受け入れなかった」(『朝鮮日報』2004年9月6日)。
一人の元従軍慰安婦は「李教授に、水コップを投げた。『お前がイルボンノム・アッチレビ(日本野郎の悪仲間)でなければ、そんな言葉をいうことができない、お前の(来歴の)根本が疑わしいから、戸籍謄本を取って来い』と怒声を発した」(同前)。
また別の元従軍慰安婦は「お前がどのようにして我らの恨みをわかるのか。絶対に許せないし、未来の集約である我が学生が、お前の授業を受けるから心配だ。早速辞退しろ」(同前)と声を荒げた。


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また2005年には、韓昇助ハンスンジョ高麗大学名誉教授による、「共産主義・左派思想に根差す親日派断罪の愚−−−日韓併合を再評価せよ」と題する論文を掲載した日本の月刊誌『正論』4月号が3月1日に発売され、韓国で韓昇助氏の糾弾騒動が持ち上がった。

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これを4日に報道した『朝鮮日報』は、6日の社説で韓氏を厳しく非難した。
同紙は「韓昇助(75)高麗大学名誉教授が日本の右翼月刊誌に『韓国に対する日本の植民地支配は祝福』と主張する論文を掲載し」、その「祝福」の根拠に韓氏が「韓国が国権を失いかけた当時の状況で、ロシアに併合されなかった点」を挙げたとして、次のように激しく非難している。


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「これは歴史認識も間違っている上、多くのことを学び、長い間、教鞭をとってきた人としての思慮深い行動とも言えない」
「日本の右翼が植民支配を正当化するためにこれまで継続して主張してきた詭弁だ。このような話をこの地で耳にするなど、この上なく荒唐無稽だ」
「民族を分け、凄惨な民族同士の戦いである韓国戦争や60年にわたる分断の種をまいたのも、日帝の韓国強占だ。問題の発言をした張本人も、このような簡単な歴史的事実を分からないはずはないだろう」


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韓氏は同論文のなかで、日本の統治は韓国の経済や社会の近代化、民族文化のいっそうの成長、語学・文学など韓国学研究の基礎の確立などに大きな寄与を果たしてと述べている。
また従軍慰安婦問題について、「戦争中に軍人が女性を性的慰安物として利用したのは日本だけのことではなく、日本では一時的で例外的な現象だった」「大きな被害でなかったにもかかわらず、屈辱を受けたという老婆を前面に出して何度も補償金を要求する、これが高尚な民族の行動といえるのか」という趣旨のことを述べている。


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呉善花著 「韓国併合への道 完全版」から抜萃



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